case09 ツナガルイエ

木造住宅のフルリノベーション物件。築41年、高度経済成長からバブル期へ移行し、核家族率が最大だった時代に建てられた注文住宅、まさに時代の象徴のような物件です。
家主が高齢化し、長年空き家状態でポツンと時代に取り残されたこの住宅は、その性能と間取りの古さから、取り壊される寸前だったかもしれません。新たにここに移り住むことになった施主は、この時代遅れの住宅に、新たな生活を受け入れられる、ふたつのリノベーションを考えました。ひとつは住宅性能の刷新。そしてもうひとつは間取りと構造の刷新です。大がかりな工事ではありますが、住宅供給過多な時代に、スクラップアンドビルドはもう古い。使えるものはなるべく使おう。考え方次第で、住宅の寿命は延ばすことが出来ます。
また、新たな考えを付加することも出来るのです。
技術の進歩は、古いものを排除して新しいものに置き換えるのではなく、古いものから新しい価値を生み出すことでなくてはならないのです。「ツナガルイエ」は、世代を超えて、住宅が受け継がれていくこと、そして、SNSで距離を超えて繋がることのできる現代において、家族が生(なま)の声や温もりで繋がることができるようにという思いが込められています。