ウッドデッキの中庭がもたらす生活導線の家

CASE 施工事例

中庭のある家

中庭のある家

  • 間取り
  • 中庭式の住宅には、様々な形態が存在しますが、一番重要となるのが、中庭がどのように使われるかということです。

    ただ住宅の中ほどに庭をつくるだけでなく、その庭が生活の中で意味のある空間であり、利用価値の高い場所でなくてはなりません。

    この住宅の中庭は、暗くなりがちな玄関ホールへの採光のための光庭でありながら、リビングに光と風、そして屋外活動をもたらす広場であり、また、プライバシーを得ながら十分な換気と家事導線の合理性が求められる水まわりに付随するサービスバルコニーにもなっています。

    閉鎖的な外観とは裏腹に、中庭がもたらす効果によって、豊かな屋内空間がデザインされています。

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玄関を開けるとそこは中庭

玄関ドアを開けた瞬間、正面にウッドデッキ仕上げの明るい中庭が現れます。
さらにその先には屋内二層吹き抜けのリビング・ダイニング。

この住宅のコンセプトは、中庭を利用した住宅の機能と環境のデザインです。
住宅のプランは、居室やキッチン、水まわりを配した北側の部分と、総吹き抜けのリビングや中庭を配した南側の部分に分かれ、採光や通風、遮熱、導線など、住宅の性能をデザインによって適えることを目指しました。

南側を吹き抜けとすることで、一日を通じて家全体が明るく、また、温かい空気は吹き抜けを上昇するため、真夏も熱だまりができにくくなります。
さらに、日差しを中庭を介して間接的に採り入れたり、吹き抜けの高い位置から採り入れるため、リビングの床面が直射日光によって温められることがなく、輻射熱による夜の室温上昇を抑えることができます。

南側を隣地住宅に遮られているにもかかわらず、離隔を大きく取れない敷地の条件を上手く応用したプランです。

  • 2層吹き抜けの開放的なLDK
  • リビング上部の吹き抜けは、スチールブレースによる補強を施すことで、耐震性を確保しながらダイナミックな空間を実現しています。

    高窓から一日を通して安定した日差を望めるため、あえて1階には窓を設けていません。
    これにより、外部からリビングに直接面する窓が無いため、カーテン無しで生活ができるのも魅力です。

    2階廊下はリビング上部にせり出すブリッジのようになっており、吹き抜けに直接寝室が接するのを和らげる緩衝スペースであるとともに、空間全体を望む展望デッキのような場所となっています。
    ※鉄製のワイヤーで吹き抜けの四方を引っ張ることで建物が変形するのを防ぎ、耐震性を確保する構造部材。この住宅では、吹き抜けに2か所設置しています。

この住宅の中庭は、採光と通風の他に、物干しスペースとしての機能も兼ねています。
洗面脱衣室から直接出られる中庭で洗濯物が乾いたら、今度はリビング側の窓から取り込み、和室で畳む。家事導線が効率よく設計されています。
中庭は外壁で囲われているため、洗濯物が見られる心配もなく、風で飛ばされてどこかへ行ってしまうこともありません。

2階のバルコニーも中庭に面する位置に設けられており、こちらは外観を損ねることなく布団を干すことができます。
中庭は、子供たちにとってはビニールプールで遊んだり、シャボン玉を飛ばしたりできる、安全な遊び場です。
お母さんが家事に気をとられていても、小さな子供たちが道路に飛び出してしまう心配もありません。

  • 質感のある無垢材のフローリング
  • イメージ
  • 外観は、道路に面する窓が無いため、とてもシンプルです。

    玄関上部には2階バルコニーに風を通す孔がひとつだけ開いており、外観のアクセントになっています。
    中庭の南側には2階の高さまで外壁が建ち上がっているため、隣地からの視線を遮ることができ、中庭の機能性が格段に上がりました。
    この住宅のように、周囲の建物に影響されず、限られた敷地の中で最大限に生活を豊かにすることができれば、注文住宅の設計は成功したと言えるでしょう。

    中庭や吹き抜けを大きく配置する間取りは、設計事務所や一部のハウスメーカーを除いて、あまり見られないかもしれません。一般的な4LDKの間取りと比較すると、コストアップにもなります。
    しかし、コストをかけるポイントを絞り、最大限の間取りを考えることができれば、何倍も生活が豊かになるのです。

  • この下がサービスバルコニーと中庭